ボイジャーの保守
NASA’s Voyager Team Focuses on Software Patch, Thrusters
ヴォイジャー1号、2号の保守作業は大変そうだ。
姿勢制御に使うスラスターの燃料チューブに燃料が固着して、いずれ詰まる問題を抱えている。スラスターを使用すればするほど燃料は固着するため、ボイジャーの回転角の許容範囲を広げて、スラスターの使用回数を抑える方針が決定された。姿勢制御が甘くなるということは、それだけアンテナが地球を向きにくくなり、観測データの転送ロスの可能性が高まる。しかしこの変更によりボイジャーの運用期間をより伸ばすことができるのであれば、結果的にはより観測データを取得できるはずだ。
2022年にボイジャー1号は状況報告としてゴミデータを送ってきた。この原因解明には何ヶ月もかかったが、どうやらAACSの不具合により状況報告として送るべきメモリ箇所が上書きされたらしい。不具合がどのようなものなのか、また今後も起こるのかについては謎だが、同様の不具合が起こったときに状況報告が正しく行えるようにソフトウェアパッチが用意された。
ヴォイジャー1号、2号は1977年に打ち上げられ、当初の耐用年数は4年と見積もられていた。保守作業は大変そうだ。