本の虫

著者:江添亮
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キャスターボード

かねてから気になっていたキャスターボードを買った。今回買ったのはRipStik Air Proだ。

キャスターボードは一見するとスケートボードに似ているが、スケートボードではない。スケートボードは板の下に二輪ずつのウィールが前後に付いているものをいう。キャスターボードは、前後に1輪づつしかついていない。しかもウィールはキャスターにつながっていて、回転する。このキャスターは水平に対して30度ほど傾けて取り付けてある。

キャスターボードの元祖は韓国で発売されたEssBoardであるといわれている。その後、アメリカでRazorがRipStikという製品を出してから有名になった。オリジナルのRipStikは板が2枚あり、その間をトーションバーでつないでいる。その後、一枚の板でトーションもきく製品が発売された。今回買ったRipStik Air Proは1枚板の製品だ。

さっそく乗ってみたが、意外と簡単だった。スノーボードの経験が効いているものと見える。筋肉の疲労具合もスノーボードと似ている。スノーボードのオフシーズンのトレーニングに丁度いい。

キャスターボードはトーションをきかせつつ前後の足を互い違いに動かすことで進むことができる。また、腰のツイスト運動で進むこともできる。どちらもひねり運動の一部を前進運動に変換しているようで、スケートボードのキックターンと同じだ。ただ、ひねり運動から前進運動への変換には極めて低い上限があるらしく、ある速度を超えるとひねり運動が過剰になるだけで前進速度は少しも上がらなくなる。

運動負荷も高い。私は片足スクワットができる上に9kmのジョギングもできるし毎日6kmほどキックスクーターで移動している。それでもキャスターボードでは数百メートルも進むと後ろ足がパンプする。キャスターボードを始めてから一ヶ月ほどすると、筋持久力は上がってきたのだが、今度はヒザに違和感が出てきた。痛みと言うほどではないがかゆみがある。そのためヒザの調子を見つつトレーニングしている。できれば週に2回はトレーニングしたいのだが、ヒザの回復を待つために週に1回ぐらいしかできていない。

キャスターボードの構造上、スイッチができない。動画ではウイリーやオーリー、360といったトリックができるようだが、とてもできるようには思えない。

最近は板から降りずにレギュラーとグーフィーの両方で1km進むことができるようになった。

キャスターボードは後輪ウィールの消耗が激しい。RipStick Air Proには76mmのウィールがついているようで、インラインスケート用のウィールと同じものなので硬度の高いウィールを注文した。ベアリングも安いものを注文したが、いずれスケートボード用のオイルベアリングを試してみてもいいかも知れない。