中古PC市場
ここ数年、私のメインのコンピューターは常に中古品だ。これにはいくつか理由がある。
中古品は製造元が購入に当たって同意を要求するかもしれない不自由な契約に同意しなくてもいい。契約は同意して初めて効力を持つ。私はメインで使う私の思想の延長線上にあるコンピューターが、不自由な契約で制限されることを好まない。
中古品は妥協ができる。私が新品のコンピューターを買うときは、妥協が出来ない。コンピューターに25万円だすのと30万円だすのとでは、私の中では誤差程度の違いしかない。しかし、中古品であれば妥協ができる。5万円の捨て値で買うコンピューターであれば、極端にこだわっても違いがないのだ。
中古品を探すのは面白い。中古品は市場にあるもので妥協しなければならないが、その特製は新品よりはるかにばらつきが大きい。
中古PC市場をみていると、私の考える価値と、古物商の考える価値がだいぶ食い違っていることがわかる。
どうやら、世の中のコンピューターにはMicrosoftの不自由で不便なWindowsというOSがプレインストールされていなければ売れないと考えているらしい。なので、古物商は、もしWindowsがインストールされていない、あるいはMSの屈辱的なライセンスキーが欠けているコンピューターを入手したときは、これにWindowwsをわざわざ入れて販売する。これにより約立たずなWindowsのライセンス料の分だけ中古PCの値段が上がる。残念なことだ。
また、PCが発売された時期が中古品の価格に大きく影響するらしい。例えば2年前に発売されたまことにゴミクズのような救いようのない性能の中古PCを高い価格をつけているのに、4年前のそれより遥かに性能が良い中古PCは、より古いという理由で価格が安かったりする。もちろん、古いということはそれだけ経年劣化している可能性もあることには注意しなければならない。
中古PC市場でよく目立つのはリース品だ。企業向けにリースされて返却された後の同一型番のコンピューターが大量に古物商に出回っている。元リース品は中古市場への供給が多いので価格が安めになりがちだ。
さて、私は中古PCを選ぶのに何を目安にしているのか。
まず何はともかくメモリ容量だ。この2017年にメモリはどんなに妥協しても最低でも8GBなければならず、16GBはほしい。
CPUにAtomを選んではならない。ただし、求めるものがとても小さくバッテリー時間であり、その他はどうでも良いのであれば、Atomでもよいだろう。
GPUにnvVIDIAを選んではならない。nVIDIAは不自由なソフトウェアを蔓延させることを目的とした企業だ。
ただ、次のメインPCは中古品ではなくて新品を買うかもしれない。というのも、最近Intelの悪意あるバックドアであるIntel MEを無効化する方法が見つかったため、Intel MEを無効化して出荷する自由志向のPCを販売するところが現れ始めたからだ。