来年出版予定の「江添亮の詳説C++17」の組版に使うTEXを公開
来年出版する予定のC++17の新機能を解説した参考書、書名は現在、「江添亮の詳説C++17」を予定している本の組版に使うTEXを公開した。
https://github.com/EzoeRyou/cpp17book
この参考書は今年2017年に9ヶ月ほどかけて書いていた本で、C++17に追加された新機能のほぼすべてを解説している。
この参考書は、アスキードワンゴから出版される予定だ。アスキードワンゴでは本の組版にTEXを使っている。
私は自由なライセンスの価値を信じるものであり、本も自由になるべきだと信じている。私の書いた本は自由なライセンスにできるとして、組版に使ったTEXも公開したい。TEXは明らかにソースコードに当たるものであり、ソースコードが公開できなければGPLv3ではライセンスできないのでCC-BY-SAなどを使わなければならない。私が執筆したC++11/14コア言語は、こういった理由でCC-BY-SAだった。
さて、今回の本では、TEXも公開できることになった。すでにmarkdownで書かれた本のソースコードは公開しているので、まだ出版前だがTEXも公開してしまうことになった。これで、今回の本「江添亮の詳説C++17」は自由なライセンスであるGPLv3でライセンスすることができる。
商業出版で使われる本のTEXを公開してどういう効果があるのか、私には予測できない。いい効果があると今後にもつながるのでうれしい。
アスキードワンゴの編集者が作成したTEXを眺めた感想としては、自動化が難しそうだと感じる。今回公開したTEXは私がmarkdownで書いて、pandocでTEXに変換し、それを編集者が手で編集することで作成されている。著者としては編集者の労力を減らすために自動化できるところは自動化したいのだが、編集済みのTEXをみると、結局、編集者が人力ですべてをチェックしなければならないことに変わりはない。
そして、PandocはHaskellで書かれているので、PandocをハックするためにはHaskellを学ばねばならない。Haskellを学ぶのは大変だ。
そういう話をしていたら、同僚のHaskell大好き人間からアスキードワンゴはHaskell本を出しているではないかとツッコミが入った。
Haskellによる関数プログラミングの思考法 - アスキードワンゴ
学ばねばならぬのか。
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CC BY-ND 4.0: Creative Commons — Attribution-NoDerivatives 4.0 International — CC BY-ND 4.0