本の虫

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OracleがJava EE 8の開発をコミュニティの手に委ねたいとか言い出す

Opening Up Java EE | Oracle The Aquarium Blog

Oracleがブログで、Java EE 8の開発をコミュニティの手に委ねたいと表明している。その文章がいかにも回りくどく面白かったので、とりあえず翻訳してみた。

Java EE 8についてOracleは目覚ましい進展を続けてきた。規格はほぼ固まり、この夏にリファレンス実装を提供できる予定だ。Java EE 8の提供とJavaOne 2017カンファレンスが近づいてくるにつれ、OracleとしてはJava EEの開発をより変容すべき業界と技術要求に対してアジャイルかつレスポンシブに対応できる開発体制を再考する余地があるのではないかと考える。

Java EEは競争的な市場において、互換性の高い実装、業界に広く採用されている技術、多大な既存のフレームワークとツール、エンタープライズとエンドユーザーに対する数限りない適用例でもって、大変に成功している。しかし、Java EEはJava EEコミュニティも参加するオープンソースで開発されているとはいえ、その開発体制は十分にアジャイルでフレキシブルでオープンではなく、特に他のオープンソースコミュニティと比較すると違いが顕著である。Oracleはよりベターにやりたい。

Oracle内部ではjava EE 8提供後のJava EE開発体制をいかにして改善できるかについて議論している。Oracleとしてはリファレンス実装とテスト互換キットを含むJava EE技術をどこかのオープンソース財団に移行するのが、よりアジャイルな開発体制、よりフレキシブルなライセンスの実現、管理体制の変革という点で、適切な方法であると信ずる。OracleはJava EEの開発をこの方向ですすめるべく、この可能性をコミュニティと我々のライセンシーといくつかの財団に掛け合う予定だ。

Oracleは開発者、エンドユーザー、カスタマー、消費者、貢献者、パートナー、ライセンシーに対する貢献を続けていく。そしてOracleは既存のJava EE実装と将来のJava EE 8実装に対するサポートを続ける。Orackeは将来のJava EE技術の発展に関与し続ける。しかし、単一のベンダーやプラットフォームの意向によらないよりオープンな開発体制は、イノベーションの促進によろしく、コミュニティの最大の関心を引きつけるところであると信ずる。

この件に関してコメントしたい人は、feedback@javaee.groups.ioにメールしてもらいたい。この件の進展についての詳細を告知する。

この件がWebLogic Serverに与える影響については、こちらを参照。

お断り

以上はOracleの一般的なプロダクトの方向性を示すものです。以上は情報提供の目的で提示されたものであり、将来に渡って何らかの約束をするものではありません。以上は何らかの財産、コード、機能の提供を約束したものではなく、購入選択において考慮すべき情報ではありませんOracleのプロダクトの機能の開発、リリース、その提供時期はOracleが決定するものであります。

Oracleの過去の前科から考えると、この手のコミュニティに開発を委ねるという方法で、市場価値の薄れてきたSolarisを殺し、SPARCを殺し、Star Officeも殺してきた。要するに旧Sun Microsystemsの製品を続々と殺し続けてきたわけだ。Java EE 8も後に続くのだろうか。

ただ思うと、JVMには未だに価値を認める人間が多いのに対し、Javaはそれほど空かれていない。だからScalaとかKotlinとかその他多くのJVMで動く言語が流行っているわけだ。JVMはともかくJavaの将来性はあるのだろうか。