5万円もするヘッドフォンATH-DN1000USBを買った話
オーディオテクニカのATH-DN100USBというヘッドフォンを買った。5万円した。
きっかけは、使っていた安物のヘッドフォンが壊れたことだった。そのヘッドフォンは値段を正確に覚えていないが、せいぜい5,6千円で買ってきた安物だったはずだ。故障は断線だ。断線が判明してから数週間ほど、だましだまし使っていたが、やはりたえられなくなったので新しい物を買うことにした。
筆者は長く金のない生活を送っていたせいか、あまり金を使わない生活をしている。たまには贅沢をしてもいいだろうと、ある程度の金を使うつもりでいた。思うに、ヘッドフォンは数年は使うものであるから、1万か2万の金をつぎ込んでもいいだろう。また、今のPCのマザーボードに内蔵のオーディオデバイスはあまりよろしくないので、新しいオーディオデバイスを買ってもいいかもしれない。オーディオデバイスにはPCIe接続のサウンドカードと、USB接続のオーディオデバイスがある。筆者はUSB接続の方が優れていると考えている。というのも、タダでさえノイズの多いPCのケース内にオーディオデバイスを設置するのは馬鹿げているからだ。
筆者は音楽をほとんど聞かない。聞くのはゲーム内の音と音楽だ。すると、USBオーディオとヘッドフォンが一体化したものでもいいのではないか。調べてみると、Bluetooth接続のヘッドフォンはたくさんあるが、USB接続のヘッドフォンはほとんどなかった。オーディオテクニカのATH-D900USBとATH-DN1000USBぐらいなものだ。ATH-D900USBは普通にUSBオーディオデバイスとヘッドフォンが一体化したものだ。これは安い。ATH-DN1000USBは変わっている。USBオーディオデバイスとして振る舞うヘッドフォンであることは変わらないのだが、その仕組みが変わっているのだ。
通常、音を鳴らすには、まずPCMデータを電流に変換してその電流で振動板を動かす。ATH-DN1000USBは、PCMから直接振動板を動かす。振動板は4つあり、PCMからどの振動板を組み合わせて動かすかを決定して動かすそうだ。
さて、実際に店頭に行っていろいろとヘッドフォンを聞いてみると、ATH-DN1000USBの音が気に入ってしまった。音が正確に聞こえる気がする。しかし値段は5万円。買うしかない。
帰宅後、まずはGNU/Linux機に接続してみる。何も問題なく使えた。ただし、PulseAudioの設定がデフォルトでは16Bit 48kHzだ。このUSBオーディオデバイスは24bit 192kHzまでの入力をサポートしているので、より良い音源を生成する場合には、PulseAudioの設定を買える必要があるだろう。どうやら/etc/pulse/daemon.confの内容を変更すればいいようだ。以下をコメントアウトして内容を変更する。
; default-sample-format = s16le
; default-sample-rate = 44100
いろいろと試してみると、ひどく圧縮された音源を再生すると、ホワイトノイズが聞こえる。これはアナログのヘッドフォンでも聞こえるのだが、このヘッドフォンでは特によく聞こえる気がする。
さて、不自由なWindows機に接続してみると、動かなかった。どうやら専用のドライバーをインストールする必要があるようだ。Windowsは実に不便だ。
新しいヘッドフォンでゲームをしてみると、音楽がくっきり聞こえる気がした。
たまには散財するのもいいだろう。