本の虫

著者:江添亮
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元Google社員、社内での給与額の公開運動について語る

Ex-Googler says she exposed company-wide pay inequality with crowdsourced spreadsheet | Fusion

EricaJoy on Twitter: "a thing bothered me yesterday and it's still bothering me today and so now i want to tell a story."

元Google社員で今はSlack社員の黒人の女であるErica Bakerが、Googleが公民権運動で有名なIda B. Wellsを取り上げたことをきっかけに、Google社内に蔓延する差別について語っている。

昔不満であることは、今もってなお不満である。そこで、ひとつ話をしようと思う。

ある日曜日、元同僚の何人かと私は退屈で、給料について社内SNSで話していた。そして、あるスプレッドシートが作られた。

我々はスプレッドシートに給料額を書き込んで、社内SNSに私のアカウントへのリンクとともに貼った。山火事のように広がっていった。

社内のいたるところで共有された。誰かがグラフを付け足して給与額の少なさを炙りだした。

私はスプレッドシートの管理をしていた(性別欄の表記統一とか、為替とか、そのへん)

さらに共有は続く。さらに人が給与額を付け足していく。物事が大きくなってきた。

私は、月曜日か火曜日に、上司に呼ばれた。上層部が不満であるという。上司は不満であるという。なぜ私はそんなことをしたのだ?

「これから何が起こるかわかっているのかね?」
何も。給料額を公開した被雇用者を不当に扱うのは違法である。
「うーむ・・・
・・・ ・・・」

ミーティングは終わった。スプレッドシートはさらに大きくなっていく。同僚は私に感謝し始めた。同僚は私に対してピアボーナス(Peer Bonus)を送り始めた。

ピアボーナスとはなにか。もし、なにかいいことをした場合、同僚はその社員にピアボーナスを付加する。ポアボーナスが付加された社員は、次の給料が150ドル上乗せされる。

この時私が学んだ重要なこととして、ピアボーナスは上司の採決が行われるということだ。私の上司は私に対するすべてのピアボーナスを却下した。

これが会社にとっていいことなのかどうかわからない。その結果が気になるところだ。ピアボーナスが一度却下されると、取り消すことはできないのだ。

ところで、これに関与していた別の同僚、白人の男(良き友人でありここで名前を挙げることはしない。彼にその気があれば自ら名乗りでるであろう)もまた、ピアボーナスを受け取っていた。

白人の男のピアボーナスは却下されなかった。私は自分が却下されたことを告げた。彼は憤った。このことをみんなに言いふらそうとした。私は差し止めた。

一部の社員がこのことを知った。元の会社の裏チャンネル(IRCで#yallknowwhoyouareだったw)で広まった。

ピアボーナスを却下するというのは聞いたことがない。そういうことが可能であることも社員は知らなかった。それが知られた時、反抗が起こった。私の言っていないことだ。

ところで、スプレッドシートはまだ続いて、広がっていった。給与帯を公開することについて人事に質問が投げられた(wwww ダメ)

大半の社員は、これがいいことであると考えた。ピアボーナスが入り続け、却下され続けた。

ピアボーナスのひとつが承認された。ほとんど却下されたあとに。なぜならば、ピアボーナスを送った社員は、その理由について極めて曖昧に書いたがために。

スプレッドシートについて言及するピアボーナスはすべて却下された。最終的に7個ぐらいあっただろうか。

上層部はいまだに不満であった。何人かの、これまで私が技術的顧問として支持してきた者達は、私に話しかけなくなった。¯\_(ツ)_/¯

私が会社を辞める前に、約5%ほどの元同僚が、スプレッドシートで給料額を共有していた。社員はスプレッドシートのデータに従って公平な給与を求め、そして得た。

天地が崩墜することはない。給与額が公開されたからと言って炎上することなどない。ただ、一部の人間の待遇が上がるだけだ。

私は会社を辞める前に、人事によってスプレッドシートが消されないように、スプレッドシートの所有権を誰かに渡した(起こり得たことだ)

私がこのことについて考えているのは、Googleが昨日、Ida B.をdoodleに載せたことについて皆が賞賛しているからだ。

Ida B. Wellsは素晴らしい。彼女はあそこまでの規模の変化をもたらした。もし、私が彼女の半分にも値するほどの女であれば、私は相当のことができる。

私はIda B. Wellsには遠く及ばないものの、たまに、人間の善のために、既存の慣習を打ち壊すことをする。

私は正義と公平を信じており、必要とあればこの2つを守るために戦う。

正義と公平のための、Google社内での戦いは、あまりうまくいかなかった。給与額の共有は一例に過ぎない。Bloggerポルノ、本名、その他多くのことがある。

もし、差別主義者(有名な差別主義者)に、帰れと言えば、クソ面白いことが起こる。差別主義者が自己保身をするためだ。明らかに。

さて、さあさあ。GoogleはIda B. Wells doodleをした。

もし、Ida Wellsがまだ生きていて、Googleで働いていたとしたら、非公開ミーティングが多数設定されて、「彼女のキャリアパス」について話されていることは保証できる。

ということだ。doodleで共有するということは、正義や公民差別についての支援をしているとはかぎらないということだ。

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最近、アメリカでは給与額の公開という話題が熱い。同じ能力で成果を出しているのであれば同じ給与であるべきという公平感といい、人種、性別によって給料を差別しているのではないかといい、給料額を公開しない慣習自体に疑問が投げかけられている。

ドワンゴも給料額の公開に関しては同じ山の石だ。。

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