本の虫

著者:江添亮
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引越しと信用

先日、引越しを終わらせた。今回の引越しで、思うところが色々とあるので、書いてみる。

まず、今回の引越しでは、自分でシェアハウスを作ろうと試みた。そのために、色々とシェアハウス向きの物件を借りようとしたのだが、これが借りられない。理由は信用だ。

何軒かの不動産屋を回ってみて感じたこととしては、渡のつくりたいシェアハウスと、不動産屋が一般に考える不動産屋に、かなりの隔たりがあるということだ。

私の作りたいシェアハウスというのは、住人がそれぞれ一人暮らしするぐらいの賃料を払って、キッチンや風呂やリビングなどの共用部分の設備が豪華な賃貸物件に複数人で住むというものだ。

ところが、どうも不動産屋の想定するシェアハウスとは、クッソ古くてボロボロな2LDKぐらいの部屋に出稼ぎ外国人を含む10人以上が住むものらしい。

紹介される物件というものも、その賃料と地区年数なら、住人候補は全員、もっとマシな場所に一人で住むというようなものばかり。完全に認識の隔たりがあるようだ。

そして、肝心の賃貸物件が借りられない。どうやら、ある程度の規模(4LDKとか月家賃が20万円とか)の賃貸物件は、東京では個人に貸してくれないようなのだ。法人契約を求められる。しかし、私が借りようとしている物件は、事務所や社宅には不都合な間取りなのだが。

さて、仕方がないので、婚約者と二人暮らしでもしようかと思い、お互いの職場近くに2LDK程度の賃貸物件を借りようと試みた。

いくつか中を見た結果、結局、相場より高い物件はあれど、相場より安い物件というものは存在しないものだと結論した。相場より安そうにみえる物件には何らかの理由がある。

色々考えた結果、建物と部屋の維持管理に十分な金を投じている賃貸物件を借りた。多少高かったが、ちゃんと壁紙が張り替えられており、クーラーが比較的新しく、洗面台やトイレなども新しい物件だ。さらに、ベランダが温室のようにガラス張りになっていて、雨に濡れない。所有者によると防犯を考えてとのことらしいが、ガラスは簡単に割れるので、その点では疑問だ。

この賃貸物件の不満な点は、周辺に住宅と工場とオフィスビルしかなく、やや不便であるということだ。とは言え、コンビニは近いし、イトーヨーカドーも近くにあるので、とりあえず日常の買い物は問題なさそうだ。

さて、物件を借りる際には、保証会社が必須であるという。筆者は元一部上場企業(カドカワとドワンゴが合併して、持株会社カドカワドワンゴの子会社という形になったので、ドワンゴは上場廃止となったのだ。)に雇用されていて定期的な給与所得があり、貯金があり、借金もない。私は金銭的に十分に信頼できる人間である。ところが、思わぬ問題に出くわした。保証会社の審査を進めるには、携帯電話番号が必須であるという。

筆者は携帯電話を所有していない。その理由は、筆者が契約書を読む人間だからだ。およそ、携帯電話の契約書をまともに読めば、携帯電話は契約してはならないということがわかる。携帯電話を契約する人間は契約書をまともに読んでいないに違いない。そんな人間は果たして信用に値するのだろうか。

ところが、不思議なことに、この現代日本社会では、携帯電話の所有は信用に値するらしい。

これは由々しき問題だ。賃貸契約を結ぶには、金の他に、信用が必要だ。そして、この日本国では、信用は住所と携帯電話で担保されている。住所も携帯電話も持っていないものは、信用がないため賃貸契約を結べない。しかし、住所と携帯電話を同時に消失した場合、どうやって復帰するというのだろうか。

どう考えても、住所と携帯電話を同時に消失した場合、金では復帰できないように思われる。金さえあれば土地と家を買えるのではないかと思うかもしれない。しかし、携帯電話と住所がない状態で、不動産登記をどうやって行うのか。

筆者の考えた復帰方法では、どうしても他人の信用に乗るしかない。すなわち、誰か支援者を得て、支援者の住所に住民票を移す。これで住所ができるので、携帯電話を契約する。そして賃貸契約を行う。

筆者はできるだけ物を持たない生活をしている。その上で、携帯電話は不必要であるのみならず、その契約内容は危険であり、かつ、私の日々の活動を妨げる妨害装置でもある。携帯電話は一切信用できないものであり、携帯電話を所有することで信頼が生じるのは全く理解できない。

携帯電話は連絡手段であるという者がいる。しかし、この2015年には携帯電話は最適な連絡手段ではない。

仕方がないので、私のかわりに、私の婚約者が賃貸契約をすることになった。ここで保証会社の謎の要求が出てくる。なんと、先に審査すら拒否した私を、連帯保証人にすれば審査を通すというのだ。審査すら拒否するほどの信用のない私を連帯保証人にして得られる信用とはなんだろうか。おぼつかないものだ。私の連帯保証人にするならば、婚約者の親を連帯保証人から外してほしいものだ。

さて、とにかく家は確保した。引越しにはやたらとカネがかかった。私は普段から金を使う当てがないので、貯金のみ無駄に溜まっていて、支払いに問題はないのだが、この額は引越し難民がでるのも理解できる額だ。

ところで、自宅にはまだインターネット回線を引いていない。せっかくだからISPにもこだわろうかと、IIJmioひかりを契約しようと思ったのだが、なんとクレジットカード払いのみ。さて・・・これはクレジットカードを作らねばならぬのか。この分では、ネット回線を引くのは時間がかかりそうだ

そして、色々と入用なものがある。特にキッチン用品を揃えなければならない。さしあたって、レンジを買わなければならない。安いものを買うか、高いものを買うか思案している。大きな鍋も必要だ。