本の虫

著者:江添亮
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ガラケー時代の翻訳

When I was in Japan I did proof reading for a Japanese feature phone. A major Ja... | Hacker News

Hacker Newsのコメントが面白かった

日本にいた時に、日本のガラケーの翻訳検証をしたことがある。ある有名な日本のブランドだった。あれは実に喜劇であった。

英語を検証するオーストラリア人と、ドイツ人の男と、イタリア人の女と、フランス人の私がいた。検証前に行われていたこと:英語力の貧弱な人間(おそらくはソフトウェアエンジニア)による日本語から英語への翻訳があり、その不思議な英語を、文脈を一切与えられずに文字列だけを与えられた翻訳家が別の言語に翻訳していた。

現場では、我々に示されたものは文字列だけであった。そして、製造元からやってきた「超企業秘密」な未公開のデバイスにアクセスできる担当者が一人。

半分以上もの翻訳は、文脈の欠如により間違っていた。フランス語の翻訳家は、「ゴミの日」を、「クソな日」と訳していた。おそらく、とてつもなくついていない一日をカレンダーに書き込むのに使うと考えたのだろう。

「(あるものを)削除する」のような文章が頻繁に現れた。当然、我々には、「あるものって何だ? 男性名詞か女性名詞か中性名詞かどれだ?」という疑問が生じた。もちろん、それはできない相談であった。すでにコードを書き変えるには遅すぎるため、我々は、"%n item(s)"のような汚い手法を取る必要があった。

ところで、現場のオーストラリア人は人類への希望を失いつつあった。ある文章が、完全に間違っていたのだ。その文章は英語で何らの意味をも持たなかった。それを読んだ現場の人間は「なんじゃこりゃ?」というしかなかった。我々には英語の文字列を変えることは許されていなかった。それはすでに検証済みであったからだ。

さもありなん