電車を盛大に乗り過ごした
会社に出勤すべく家を出て、東西線に乗った。幸い、今の仕事には定時という概念が無いため、ラッシュの時間帯を避けることができる。そのため、電車の中はすいており、座ることができた。
周りの人間が不自由なバカフォ操作に勤しむ中、筆者は通勤中に紙の本で読書をしたり、昔の不自由なゲーム専用機で遊んだりしている。今は、カサノヴァ回顧録を読んでいる。
ジャコモ・カサノヴァは真の自由人である。彼は自己の自由を制限する危難に何度も遭遇しつつ、そのたびにあふれる才気と運で自由を勝ち得てきた男である。
物語は、鉛の監獄から、まさに脱出するところであった。カサノヴァは唾棄すべき卑屈な間諜の精神を叩きのめして屈服させ邪魔を排除し、やはり唾棄すべき救いようのない糞坊主を操縦して、天井に穴を穿ち、宮殿の鉛の屋根を伝って窓をぶち破る。
ふと顔を上げると、なぜか窓の外が明るい。地下鉄であるはずの東西線が地上を走っている。どうやらだいぶ乗り過ごしたらしい。次の停車駅を見ると、なんと浦安となっている。
さて、岩波文庫のカサノヴァ回顧録も、残すところ後一冊となった。残念ながら、翻訳者の岸田國士が翻訳作業中に死んでしまったので、岩波文庫のカサノヴァ回顧録は未完に終わっている。
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この記事はドワンゴ勤務中に書いた。こんな記事でも多少の宣伝効果は得てんや。覚つかなし。
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