本の虫

著者:江添亮
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新たなC++世代

先日のドワンゴC++勉強会で、筆者は若いC++世代と話をする機会を得た。若いとはいえ、筆者よりせいぜい5,6年歳が離れているだけで、C++を学び始めた歳も、筆者より5,6年遅かったので、都合10年ほど、筆者より後にC++を学び始めたというだけの話だ。しかし、C++にとって、いやプログラミング全般にとって、10年はあまりにも長過ぎる。

筆者がC++を書物で学び始めた頃、まだテンプレートはまともに実装されていなかった。筆者がコンピューターを所有し、C++を実際にコンパイル出来るようになった時、ようやく主要なコンパイラーがC++を実装し始めていた。当時最新のテンプレート事情を解説した、C++ TemplatesやC++ Template Metaprogrammingを、筆者は読んでいた。C++ Templatesは、10年後の2013年に日本語に翻訳された。当時最新だった内容は、今となっては歴史的資料でしかない。

そう、筆者の次の世代は、C++を学び始めた時からautoがあり、decltypeがあり、Variadic Templatesがあるのだ。当時、我々が必死に技巧を弄してエミュレートしていた機能が、ネイティブに存在するのだ。

ああ、もう新しい世代の時代なのだ。

ところで、ドワンゴC++勉強会では、CFrontを当時現役で使っていたという世代の人にもあった。筆者は、CFrontは文献でしか知っていなかったので、驚いてしまった。しかも、まだテンプレートが実装される前のCFrontを使っていたらしい。もっと話を聞きたかったものだ。

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この記事はドワンゴ出勤前に書かれた。

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