本の虫

著者:江添亮
ブログ: http://cpplover.blogspot.jp/
メール: boostcpp@gmail.com
Twitter: https://twitter.com/EzoeRyou
GitHub: https://github.com/EzoeRyou

アマゾンの江添のほしい物リストを著者に送るとブログ記事のネタになる

筆者にブログのネタになる品物を直接送りたい場合、住所をメールで質問してください。

C++標準化委員会の国際会議に出席するためにパスポートを取得した

さて、ドワンゴに入社した筆者は、今やC++標準化委員会の国際会議に出席できる機会を得た。国際会議というのは、年数回、海外に飛んでホテルに一週間缶詰になるということだ。これにかかる費用を個人で出すのは難しい。ましてや無職では難しい。C++の規格は個人でも学べるが、金や会社がなければ行えないC++啓蒙活動もあるということだ。

さて、C++WGの国際会議に出席するには、単に金さえあればいいというわけではない。色々と準備が必要だ。とりあえず筆者個人としては、まずパスポートを取得しなければならない。

パスポートの取得は、それほど難しくはなかった。問題は、パスポート取得に至る準備が、厄介だった。

まず、パスポートを取得するには、戸籍謄本か戸籍抄本が必要になる。筆者の本籍は生まれてから移していないので、東京にはない。したがって、郵送で申請しなければならない。申請するには、本籍がある場所をしらなければならないが、筆者は知らない。たしか、住民票に書いてあったはずだが、引越の際についでに取得した住民票は、もう破棄してしまった。

そのため、本籍を知るためだけに住民票を申請する必要があった。

さて、住民票によって本籍を把握したので、さっそくその場所の役所に郵送で戸籍謄本を申請した。これに一週間かかった。

さて、パスポートの申請に必要な書類が揃ったので、パスポートセンターに行った。

顔写真は用意しなかった。思うに、パスポートセンターともなれば、周辺に顔写真を撮影する機械ぐらいあるだろうと踏んだのだ。

はたして顔写真撮影所はあった。それも、パスポートセンターの横にあった。駅やコンビニにあるようなボックス型の撮影機ではなく、撮影所であった。料金はボックス型撮影機よりは割高であったが、ちゃんと照明や撮影者がいるので、利用することにした。平日の昼間だというのに、撮影所は撮影待ちの人が大勢いた。だいぶ儲かっているといえよう。この撮影所の形態はどうなっているのだろうか。公務員がやっているのだろうか。それとも民間の業者がやっているのであろうか。

顔写真の撮影でよくわからないのが、価格だ。写真撮影の価格が、かなり高い。もちろん、部屋の中に照明があって、撮影者がいて、受付がいるこの撮影所ならば、料金がある程度高いのは分かる。しかし、無人のボックス型撮影機まで、料金が高いのは何故だろう。なぜプリクラほど安くはならないのだろうか。いや、考えてみれば、プリクラだってそれなりに高い。この機材と印刷用の紙やインクが、それなりの値段するのだろうか。

写真撮影の価格に対する疑問を抱きながら、パスポート申請の手続きをした。パスポートが発行されるにはすこし時間がかかるので、その日はそのまま出勤した。

さて、いよいよパスポート受領の日だ。再びパスポートセンターを訪れた筆者は、パスポートを受領する窓口に向かった。

筆者「パスポートを受け取りに来ました」
職員「ここに名前を漢字でおねがいします」

と職員が差し出した書類を見ると、なるほど署名欄がある。さっそく、江添亮の江のさんずいまでかいて、ふと、上の欄にある文面に気がついた。正確な文面は失念したが、以下のような意味の内容が書いてあった。

旅券に記載事項を確認し、旅券を受領しました

ん? 旅券の受領はともかく、まだ旅券の現物を確認していないではないか。

この事実を指摘すると、職員は、「では署名は後で」と、パスポート(旅券)を持ってきた。筆者は、旅券に記載された事項に誤りがないことを確認した後で、書類に署名した。

型通りのお役所仕事というのは、実に不思議だ。手順だけが目的になってしまう。

こうして、パスポートを手に入れた筆者は、職場に向かった。まだ国際会議参加のためにやることは山ほどあるのだ。

ドワンゴ広告

筆者のパスポートの申請作業はドワンゴの勤務時間を大胆に削って行われた。この記事はドワンゴの勤務中に勝手に書いたので、これも筆者の勤務時間の削減に貢献している。

ドワンゴは本物のC++プログラマーを募集しています。

採用情報|株式会社ドワンゴ

CC BY-ND 4.0: Creative Commons — Attribution-NoDerivatives 4.0 International — CC BY-ND 4.0