本の虫

著者:江添亮
ブログ: http://cpplover.blogspot.jp/
メール: boostcpp@gmail.com
Twitter: https://twitter.com/EzoeRyou
GitHub: https://github.com/EzoeRyou

アマゾンの江添のほしい物リストを著者に送るとブログ記事のネタになる

筆者にブログのネタになる品物を直接送りたい場合、住所をメールで質問してください。

カタン アメリカの開拓者たちの感想

「カタン アメリカの開拓者たち」を遊んでみたので、その感想を書いてみる。

アメリカカタンは、カタンと名前が付いているものの、全くの別ゲーだ。まず、ランダムタイルはなく、北アメリカの形をした固定ボードを使う。一部の資源タイルの数字だけ変動する。

ゲーム序盤は東側に変動する数字チップが載っているのだが、西側に都市を立てるにつれ、最も東側の数字チップが西に移動していく。これにより、ゲーム後半は東海岸が不毛の地と化す。ゴールドラッシュによる東から西への開拓移動を表現しているのだろう。

資源は、木、麦、鉄、石炭、牛である。羊ではなく牛なところがアメリカっぽい。

ゲームで建設できるものは:幌馬車、幌馬車を動かす、線路、列車、列車を動かす、発展カードである。幌馬車の建設には幌の部分に牛革が必要なのか、牛が必要である。実にアメリカっぽい。

カタンのように6面ダイスを2つ転がして、出た目の合計値と同じ資源タイルから資源が算出されるのは変わらない。何も取れない場合、金貨が1金手に入る。また、盗賊の代わりにアウトローがいる。実にアメリカっぽい。機能は盗賊と同じだ。7を振っても、資源を捨てる必要はない。

また、プレイヤーは複数の都市と物資を持っている。都市と物資は組になっていて、都市を設置すると物資が解放される。

ゲーム序盤は、幌馬車を建設し、幌馬車を移動させて、まだ都市を立てていない場所に移動させ、そして都市を設置する。都市の設置は建設ではなく、したがって建設コストはかからない。幌馬車をまだ都市が未建設の場所まで移動させるだけで良い。

都市を設置すると、物資が解放される。都市間と線路でつないで、列車を建設して、まだ物資が置かれていない他人の都市に移動させると、解放された物資をその都市に置くことができる。

一部の細かいルールは省略したが、これが、ゲームの基本的な流れだ。物資を一番早く運び終えたプレイヤーが勝利する。

さて、この「物資」なのだが、都市を建設した際に排出され、他人の都市に置くことで取り除くことができて、全部取り除くと勝利する。物資を置かれた都市には特に利益が発生しない。はたしてこの物資はなんなのだろうか。ゴミだろうか。ゴミに違いない。

こうして、私がアメリカカタンをプレイした時、我々は物資のことをゴミと読んでいた。「都市をさっさと立ててゴミを出したい」、「はやくゴミを運んで片付けたい」、「まだゴミが残っている」などなど

細かいルールとして、一人の手番が終わるたびに、非手番プレイヤーが順番に建設のみを行える、手番外建設フェイズが走るのだが、このフェイズの活用方法がよく分からなかった。7を振っても資源のバーストは起きないので、考えられるのは、線路を引いて妨害するか、発展カードを引いて自分の手番で即座に使えるようにするぐらいしかない。

結論としては、アメリカカタンはカタンではないしカタンという名前を使うのは既存のブランドを利用した名前詐欺でしかない。ゲーム自体は悪くなかったが、どうもあまり深く考えずに取り入れている要素も多いように思った(手番外建設フェイズなど)