本の虫

著者:江添亮
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ある程度自由なラップトップ、Novena

Novena: A Laptop With No Secrets - IEEE Spectrum

ある程度自由なラップトップを作ったそうだ。

ムーアの法則が破れてきた今となっては、小規模なハードウェア制作もやりやすくなっているとのこと。というのも、このプロジェクトがスタートしてから数年たっているが、当初選んだ40nmプロセスは、いまだにコストとパフォーマンスを天秤にかけてちょうどいい釣り合いがとれている。また、中国の製造業者も、少数製造にも興味を示しているとのこと。

できるだけファームウェアブロブの少ないパーツを選定したとのこと。CPUにはFreescaleのARMプロセッサー、i.MX6 SoCを選んだ。ファームウェアはROMに内蔵されているが、IntelのCPUと違い、アップデートできないし、かつ暗号化もされていないとのこと。

Freescaleの提供するパッチをLinuxのコード規約にあわせるなどして、Linuxカーネルの上流に採用させたとのこと。

内蔵GPUはプロプライエタリなバイナリブロブのドライバーを必要とする。このドライバーを使うと、Linuxカーネルのバージョンが固定されてしまう上に、ドライバー自体もクソで、浮動小数点演算をソフトウェアで行っているとのことだ。

そのため、内臓GPUは使わず、ソフトウェアですませる。このため、WMにはXfce4を使い、ディストロはDebianを使っているとのことだ。

気に入らないのは、FPGAが載っていることだ。FPGAのツールは不自由であるし、詳細はわからないが、もしそのような不自由なハードウェアがメモリにDMAアクセスできるようになっているのは危険だ。

どうもいまひとつ惜しいコンピューターだ。