本の虫

著者:江添亮
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Raspberry Piのグラフィックスタックが自由ソフトウェアとして提供開始

A birthday present from Broadcom | Raspberry Pi

[Phoronix] Broadcom Open-Sources VideoCore IV 3D Graphics Stack

Broadcomが、Raspberry Piに搭載されているGPUであるVideoCore IV 3D graphicsのドライバーとドキュメントを自由なソフトウェアの定義に当てはまる修正BSDライセンスで公開した。

これにより、Raspberry Piのグラフィック周りも、自由なソフトウェアだけで扱えるようになった。

これを受けてRaspberry Pi財団は、Raspberry PiにQuake 3を最初に移植した者に、1万ドルの懸賞金を出すと発表した。

ただし、この公開は、だいぶ慌ただしく行われたらしく、色々と不備があるようだ。このコードを見たものの感想を紹介しておく。

[raspi-internals] Re: Hey, look, QPU docs - raspi-internals - FreeLists

On 28/02/14 22:44, David Given wrote:

> ただ、奴らはVC4アセンブリらしいどでかいソースコードの塊も公開してるぞ > http://www.broadcom.com/docs/support/videocore/Brcm_Android_ICS_Graphics_Stack.tar.gz

確かに、これには訳わからんかったレジスターに対するヘッダーが入ってる。例えば、ようやくあの訳わからんかった0x7ee06000にあるハードウェアモジュールがなんと呼ばれているかわかった。残念ながら、レジスターの名前は入っているが、詳細は入ってない。他のモジュールにはそういう詳細もあるんだがな。

READMEに書いてあるが、ヘッダーはすべて、「あるところ」から自動的に生成されたらしい。「あるところ」とやらは公開されたソースには含まれてない。ソースはちょっと汚い。たとえば、同じレジスターが三箇所でドキュメント化されていたりするところがあるぞ。どうも、Androidのソースツリーから急いで生成した臭いな。

bcrm_usrlib/dag/vmcsx/vcincludeに入ってるのはなかなかよさそうだ。

悪い点としては、ライセンスがまともにドキュメント化されてないことで、だから私のこの説明も、技術的な詳細にはあまり触れられない。いくつかのファイルには、テンプレの'Copyright Broadcom All Rights Reserved'が最初にかかれている。オープンソースなものもたくさんある。ほとんどは修正BSDだ(copyright Broadcomでもある)。機密指定と書かれてるのもある。なんにもかかれてないファイルもある。俺が言えることは・・・やれやれだぜ。

そうそう、RTOSもあるな。

で、RTOSのソースはあるんだが、RAM初期化のための重要なスタートアップコードが欠けている(-_-;)

さて、もう寝ないと。こっから面白いものがいくつも見つかるよ。

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